sat's blog

2010/02/20

朝日新聞社 朝日文庫 ほ-1-21 『検証 カンボジア大虐殺』本多勝一 著 を読む

本著は1978年に刊行された『カンボジアはどうなっているのか』、1981年に刊行された『カンボジアの旅』を再構成し、1989年に文庫本として刊行されたものである。

大虐殺というと、「アウシュビッツ強制収容所」「南京大虐殺」がすぐに思い浮かぶが、カンボジアの大虐殺はその二つを大きく上回ることは間違いないだろう、その重要な検証の一端を担ったのが著者のこの作品である。
「ベトナム戦争」の終結をリアルタイムで見ていた私にとって、それに続いて「カンボジア戦争」が起こるとは思っても見なかった。
そして、次々に明らかになる事実に呆然とさせられたことを改めて思い出させられた。

権力がどんなに危険なものであるのか、昨年行われた日本の政権交代ではこのような大虐殺が起こったわけではないが、誰のための政権なのかを問うことは同じことなのだと思う。
権力はすべて正しいわけではない、注視と検証が必要なのである。
(A+)

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