sat's blog

2010/07/12

新潮社 新潮文庫 み35 1 『定刻発車 日本の鉄道はなぜ世界で最も正確なのか?』三戸祐子 著 を読む

本著は2001年に『定刻発車-日本社会に刷り込まれた鉄道のリズム』として交通新聞社より刊行された単行本を、改題、加筆・改稿して2005年に文庫本として刊行したものである。

本著を読むまで日本の鉄道が平均で1分も遅れずに走っていることを不思議に思っていなかった。
しかし、改めて考えてみれば異常なことである、尋常なことではない。
欧米並みに10分程度遅れることに異議を唱えない国民性であれば、多大な投資も必要ないし、尼崎の事故は起こらなかったと考えるのはおかしいことなのだろうか。
チャップリンの『モダンタイムス』のように人間を歯車の一つにしてしまっている世界が日本なのではないだろうか。
この作家は鉄道人の技術とシステムを高く評価しているように思えるのだが、私には皮肉にしか思うことができなかった。
(B+)

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