sat's blog

2006/05/29

映画『ダ・ビンチ・コード』を観に行く

映画『ダ・ヴィンチ・コード』を観に行った。

小説『ダ・ヴィンチ・コード』は単行本で比較的早くに読んだが、正直なところ映画化はしんどいと思った。
単行本2冊にテンポよく書かれている謎解きの物語を2時間半程度に詰め込まなければならない、これはつらい。
また、大多数の日本人にとってキリスト教の周辺の理解がされていないだろうから、たとえ公開されても日本での大ヒットは難しいのではないだろうかと思った。

さて、ふたを開けてみればどうだ。
「公開と同時に大ヒット」なのだそうだ、だが本当にそうなのか。
たぶん、日本人に親しまれているレオナルド・ダ・ヴィンチを効果的に使った宣伝戦略の勝利が本当のところだと思う。

だが、これだけは言っておかねばならない、けっして駄作ではない。
ただ、日本人にとっては楽しむためにはそれなりの知識が要求されている映画なのだということだ。
これからこの映画を見に行くのなら、レオナルド・ダ・ヴィンチとキリスト教の周辺についての知識を実につけていった方がよい。
ただ単にコマーシャリズムに乗っけられて映画館に運ばれただけでは良くわからない映画になってしまうだろう。
それを端的に味わったのは上映終了の瞬間だ。
観客の、どう理解していいのかわからないという意識が映画館中にあふれた。

映画が観客を選ぶ、日本にとっては結果的にだが、こんな映画があってもいいのではないか。

キリスト教文化圏の人々がこの映画を見る環境を、日本の場で再現するとしたらと考えてみたのだが、日本での大バチカンを敵に廻すような勇気ある映画人がこの日本に何人いるだろうか。
もしそれが映画化されたらどのような光景が繰り広げられるか、想像するのも…。

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