sat's blog

2006/06/01

「君が代」斉唱不起立呼びかけ罰金刑に思う

東京都立板橋高等学校の卒業式で「君が代」斉唱に反対し不起立を呼びかけた元教諭に、東京地方裁判所は罰金刑の判決を下した。

現在の、東京都政や日本の司法に夢は持っていないが、ここまできているのかと思い、恐怖すら感じる。
「君が代」という国民の中でも充分な合意を得ていないものを押し付けるものを正当な業務であると無条件に認定し、それに反対する意見を発する元教諭の行為で式の開式が2分遅れたことを「威力業務妨害罪」と認定した。

こんな論理を認めたら、“お上”に反対するすべての抗議行動は犯罪とされかねない。
個人や団体が企業や官庁へ抗議を行うことは当然のことで、誹謗中傷でないかぎり保障されるべきものだ。
これまでも公害をたれ流したり、不当労働行為を行った企業は抗議行動の対象とされてきた。
官庁も然り、薬害エイズ事件の厚生省前座り込みもあった。
“正常な職務をちょっとでも妨害された格好”にしさえすれば、「威力業務妨害罪」が成立するといっているようなものではないか。
この判決を“活用”しようという動きが出てくるだろう。

厳重処罰を求めるような質問を東京都議会で行った議員もいたというし、それに呼応しているかのように被害届を出した東京都教育委員会も正気の沙汰ではない。

「俺の言うことを聞けないヤツは認めない」、それは教育ではない。

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