sat's blog

2007/10/19

蟷螂の斧

今月に入ってから仕事に追われて少々疲れ気味である。
仕事に追われるそもそもの原因は設計が未熟で使い物にならない上に、あまりにも無茶苦茶な工程を引かなければならないことにある。

年々仕事の質の低下に嫌気がさしていたのだけど、ここ5年から10年の仕事の質の低下のひどさは半端ではない。
トップも一応は技術力の低下を認識しているようなのだが、団塊の世代の退職に新世代の台頭が全然間に合っていないのだ。

新世代の育成方法には問題があると思う。
いわゆる“OJT”が育成方法の核になっているのだが、すでに教育する側の立場の人間がいないのだ。
それをトップは全然理解できていない。

新世代たちの思考方法にも疑問、いや不満がある。
私の職場は技術職場であるのだが、「おまえは技術が好きなのか」と問いたくなるような者ばかりである。
そういった者たちは自分の頭で物事を考えようとはしない。
以前の設計をそのまま書き写して出してくる、ユーザーやメンテナンス部門に不評を買っているものでさえででもである。
新しい物好きは雑誌や書籍、カタログから無批判に事柄を持ってくる。
その結果、作るのに多額の費用と労力を投入したのに、潜在能力の10%程度しか能力を発揮できないものを作ってしまうことになる。

私の仕事で不思議なことは、新しいものを壊し、古く取り替えなければならないものほど手を付けられない状態になっていることである。

そんななかでがんばっているつもりなのであるが、『奮闘努力の甲斐もなく』というざま。
「身体を壊したって誰もほめてくれないぞ」と忠告を受けるのだが、協力会社や職人さんたちのがんばりを見ていると、例え「蟷螂の斧」でもがんばらざるを得ない。
やれやれなのである。

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