sat's blog

2008/01/07

唐突に椎名誠を読み出す

誠に唐突なのだが、椎名誠を読み出した。

一応、私の「自己申告書」の趣味欄には「読書」も入っているし、椎名誠は作家、特に私の好むSFも書くのであるからして不思議なことではない。
しかし、ある分野、ある作家を集中豪雨的に読む癖のある私としては、椎名誠に今走るのは唐突の感がぬぐえない。
なぜなら昨年末からは“古典ファンタジーシリーズ”をやっており、「指輪物語」を読んだばかりであるからなのだ。
ならば当然次にくるのは「ナルニア国物語」「ゲド戦記」「はてしない物語」「ハリー・ポッター」 とくるのが順当なところなはずだ。

ところがあるフリーマーケットがこの路線に大転換をもたらした。
ある店舗を覘く椎名誠本1冊10円で大量に並んでいたのだ、これは買わなくてはなるまい。
気がつくと約20冊の椎名誠本を持った私がいた。
正直なところ、椎名誠は初めて読む作家である。
いや、アサヒカメラに連載している「シーナの写真日記」は必ず最初のほうに読んでいるから丸っきりの初めてというわけでもないが…。

最初に手にしたのは角川文庫「ジョン万作の逃亡」、これは短編集なのか、SFなのだろうかと思いつつ、“騙されたよう”に読み終えた。
次に手にしたのは講談社文庫「ねじのかいてん」、やはりSF短編集なのだろう、椎名誠とはこういう作品を書く作家なんだろうか、いや、長編なら違うかもしれない、と考えつつ読み終えた。
次は講談社文庫「フグと低気圧」、うん、これはSFではないな、エッセイなのだろうな、しかし、椎名誠にこんなに手こずるとは思ってもみなかった。

大体私は最近ペースが落ちてきたとはいえ、読みやすい文庫本なら1日2冊、少々苦しくても2日で1冊は読み上げてしまう。
たまにTVに出てジーンズを穿きつつカヌーを操り怪しげな旅を続ける作家の作品に、なんだかついていくのがやっとという気分になってきた感じであり、「フグと低気圧」は3日目に突入した。
ここで、年末大掃除なるものがペースをますます崩した。
一番の失敗は「フグと低気圧」が行方不明になってしまったことだ。

そこで集英社文庫「インドでわしも考えた」に移ることにした。
としたらどういうことだ、突然1日も掛からず完読してしまったのである。
そして「フグと低気圧」が発見され、読了速度が速くなるのが自分でも良くわかる。
これはいったいどういうことなのであろうか。
私の頭が“シーナ脳”化するのにここまで時間を要したというのであろうか。
それとも“シーナマコト”という作家の作品の方向性がバラエティにあふれ、私の頭の中が混乱しているのだろうか。
「インドでわしも考えた」はアサヒカメラの「シーナの写真日記」と似ているところもあり、文章にも触れているからすらすら読めるけれども、SF短編集は私の好きな“ハードSF”とは異なることが多く、混乱するのかもしれない。

いやいや、まだまだ椎名誠の本はたくさん残っている、結論を出すのは速すぎるだろう。
さて、1月中に読み終わるか、2月までかかってしまうか、面白いのか、よくわからないのか、作家自体の椎名誠には非常に興味が出てきた。

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