sat's blog

2009/03/05

ジャイブ株式会社 CR COMICS『ヴァイスの空』 あさりよしとお 原作 カサハラテツロー 漫画 を読む

くどいと思われるだろうが、またしてもマンガである。
この作品は2002年に学習研究社の「4年の科学」に連載され、2003年6月に同社より単行本として発刊されたものに加筆・再構成したものである。

本著を買ったのは、あさりよしとお氏のファンであるからであり、カサハラテツロー氏には申し訳ないけれどよっぽど絵柄が合わないものでない限り購入はためらわなかったであろう。

初出誌が「4年の科学」であるというとおり、想定された読者は小学校4年生である。
その年代にSFマンガというのは冒険であるとも思われるのだが、“科学誌”であるということから導入されたのであろう。
想定読者が小学4年生と明確に定まっているために、SFとはいえわかりやすさを重視しているのであろう。
SF作品として考えるならもう少しひねりが欲しいところであるが、やむをえないところである。

実は学習研究社版の単行本も所有している。
たぶん、その版は連載時の作品をほぼそのまままとめたのであろう。
今回のジャイブ版はかなり大幅に加筆・再構成されており、同じ作品と思えないくらい質の向上が図られている。

あさりよしとお氏はマンガ原作者でなく、マンガ作家である。
マンガ作家をなぜ原作者にしたのか、担当編集者のセンスの現われなのであろう。
マンガ作家+マンガ作家の組み合わせがなかなか面白い作品に結実したと思う。

(A)

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