sat's blog

2009/02/23

講談社 モーニングKC『ジパング39』かわぐちかいじ 著 を読む

本著はマンガ本である。
現代のイージス艦が太平洋戦争の真っ只中にタイムスリップした、というありえない設定からこの“リアル”な物語は始まる。

私は一人の作家の作品をとことん読むという癖があるのだが、かわぐちかいじ氏は数少ない例外である。
かわぐちかいじ氏の作品は他に『沈黙の艦隊』しかない。
日米で秘密裏に建造された原子力潜水艦が単艦で脱走し、なんと“戦闘独立国家”を宣言してしまうというヤツである。

昔、小沢さとる氏の『サブマリン707』という作品をわくわくした読んだ記憶が『沈黙の艦隊』に結びついて読んだのだ。
しかし、なぜかかわぐちかいじ氏の他の作品を読もうとは思わなかった。
日本国憲法を乱暴に踏みにじる設定に違和感を感じたのだろうか。
しかし、またこの『ジパング』でも日本国憲法の範囲内にあるべき海上自衛隊員が戦時中にタイムスリップしたという設定であるから、当然のように戦闘に巻き込まれていく。
作品中での“戦死者”は前作『沈黙の艦隊』の比ではない。

日本国憲法、特に第9条は何が何でも守らなければならない、と思っている私がこの“戦闘マンガ”にわくわくしている。
自分でもおかしなことだと思うが、“現実から投げ出された人間”の織り成す物語に引き込まれてしまうのかもしれない。

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