sat's blog

2009/11/29

新潮社 新潮文庫 や-5-27 『沈まぬ太陽(二) -アフリカ篇・下-』 山崎豊子 著 を読む

本著は「週刊新潮」で連載され、1999年に単行本で刊行され、2001年に文庫本として刊行された。

本巻も500ページ近い長編であったが、約3日で読破した。
いや、止まらないのだ。
主人公の恩地元や第一労働組合のおかれた立場を我が身に置き換えてしまう。
もちろん、私自身、海外盥回しなどというひどい攻撃を受けたわけではないが、不公平な評価や扱いを受けているのは誰もが認めるところだろうと信じている。

先のブログで、国民航空=日本航空と明かしたが、この先、「御巣鷹山篇」「会長室篇」と続いていく巨大企業の犯した犯罪への告発は、現在の日本航空が陥っている危機の根本原因に他ならない。

会社を食い物にする者たちは、闘う労働組合を排除すれば片がつくと思ったのだろうが、「正義」の側には多くの支援者がつくのだ。
この作品を著した山崎豊子氏や、この作品を映画化したスタッフの方々、何よりも2009年現在で文庫本だけで40刷となっているほど読まれている読者、映画を観た観客たち。

信念を持とうとするものに勇気を与えてくれる作品である。
(A++)

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