sat's blog

2009/02/03

JIPPI Compact『宇宙誕生100万分の1秒後の謎』延與秀人 著 を読む

私は物理学、特に宇宙論や原子物理学が好きである。
本来、本著は高校生程度を目標に書かれたものなのだろうが、数式が現れないだけで充分知的好奇心を満たしてくれる。
本著は2007年末に書かれたものであるだけに、最新の情報が盛り込まれておりわかりやすい。

私が神を信じられなくなったのは中学生の頃に物理学に出会ったからだが、物理学の進歩はますます神の居場所を奪っていくように思う。
私が不思議なことは、物理学者全てが無心論者では決してない、ということだ。
どこに神の居場所があるのであろうか。

また、中学生から高校生の頃であろうか、数年もすればこの世の中の仕組みは全て物理学が解き明かしてしまうのではないか、と言われたこともあった。
しかし、一つ問題が解決すれば二つも三つも問題点が現れ、決して世の物理学者は失業の心配をすることはないようだ。

ただ、本著なり「ニュートン」なりの書籍、雑誌、ムックなどでは入門に毛が生えた程度の知識しか得られないことが不満になってきた。

そこで、ピアソン・エデュケーションの『重力 アインシュタインの一般性相対論入門』ジェームズ・B・ハートル著 牧野伸義訳を購入した。
大学の物理学部後半の教科書として書かれたもののようであり、数式も当たり前のように羅列されている。
しかし、本書には私が長年不思議に思っていた「ブラックホールの蒸発・ホーキング放射」の記述があり、ぜひ理解したいと思い購入したのだ。

理論物理学は知的好奇心をくすぐってくれる。
本著のような良書によって理論物理学の門をたたく若者が増えることは大いに望むことである。

(A)

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