sat's blog

2009/04/30

三笠書房 王様文庫『大人もぞっとする初版「グリム童話」』由良弥生 著 を読む

本著は三笠書房より刊行された『大人もぞっとする初版「グリム童話」』を2002年に文庫化したものである。

『初版「グリム童話」』の記述の残忍性は、単行本の発売当時マスコミが報道していたのである程度は知っていた。
童話や民話は生活していくにおいてのタブーや教訓から構成されてきたものが多いので、後に改ざんされたものより初版や古いものの方が当時の考え方がわかって面白い。
本著も残忍さを強調されてはいるが、キリスト教文化のタブーに密接に関連しているのであると思う。
これは日本の物語にも通じるものがある。

欲を言えば初版だけではなく、重版から最終版までの物語の変化を知りたくなってきた。

書名から見ると“トンデモ本”のようにも見えてしまう本ではあるが、なかなか奥が深く面白い本である。
(A)

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