sat's blog

2011/07/23

ニコンサロン、コニカミノルタプラザを訪れる

ニコンサロンとコニカミノルタプラザを訪れた。


ニコンサロン

〔新宿ニコンサロン〕
山本眞弓写真展「風の化石」

作家が何を言おうとしてるのかを知るのは作品のみからであるべきだ、タイトルや作家の言葉からは反則であろう。
この写真展の作品からは作家の“作り込みによる思い”の押し付けが強く感じられてしまう。
この作家は撮影前にイメージを固めてしまって、そこに向けて撮影していったのであろうか、そんな思いが浮かぶ。
(B-)

〔新宿ニコンサロン〕
八木澤扶美子写真展「生き抜く -祈りの民・チベット-」

この作家も「チベット」を己の眼で発見してこなかったようだ。
この写真展の作品は今までたくさん撮影されてきた「チベット」でしかない。
作家が何を見ているのか、視点というのは重い。
(B)


コニカミノルタプラザ

〔ギャラリーA〕
フォト・プレミオ2010
牛垣嶺「Ceaseless traffic」

「絡驛」とはよく言ったものである、こんなゴチャゴチャとした所があったのか、作家の発見に驚く。
これでもかこれでもかと押し寄せる往来、思わず逃げ出したくなるようだ。
(A)

〔ギャラリーB〕
フォト・プレミオ2010
横井健治「バザールへ行こうよ」 www.gulgine.com

一旅行者ではなく永い時をそこで過ごすと作家の眼は一歩前進するようだ。
同じような光景であってもそこに生き生きとした生活が浮かび上がってくる。
ここのバザールはこの作品のように活気のある場所なんだろう。
(A+)

〔ギャラリーC〕
小野庄一写真展「富士山 天の力」

「また風景写真か、しかも富士山」と思いつつ入場した写真展、1枚目を見た瞬間、それは裏切られた。
グラデーションしか写っていない、よく見ると雲が写っている作品に惹きつけられる。
この作家は視点が違う。
「富士山」と言っても富士山の姿はほとんどない、ダイナミックな富士山からの映像である。
こんな切り口もあったのか、作家に脱帽する。
(A+)

2011/07/22

講談社 モーニング KC2037 『BILLY BAT 7』浦沢直樹 著 ストーリー共同制作 長崎尚志 を読む

本著は2011年に「モーニング」で連載された作品を2011年に単行本として発刊したものである。

この作品は事実のマンガ的解釈である、いや、マンガ的にはこのような展開があったらと。
事実を解釈し、フィクションを付加していく作風は成功すれば作品に重みを付ける、そういう点ではこの作品は成功しているのだろう。
今後の展開を楽しみにしたい。
(A+)

2011/07/07

講談社 ヤンマガKC2048 『頭文字D 43』しげの秀一 著 を読む

本著は2011年に「ヤングマガジン」誌で連載されたものを2011年に単行本として刊行された。

はっきり言ってこの作品に飽きている。
作品中の時間の進みは遅く、実時間との差が大きくなっている。
作品に登場するマシンと実時間上のマシンの差が作家にとって悩ましいところだろう。
86ははっきり言って時代遅れであり、作品のリアリティはどんどん低下していると言っていいだろう。
もう止め時ではないだろうか、そう思うのだ。
だらだら続けていっても良い結果が得られるとは思えない。
(B)