sat's blog

2012/06/29

新潮社 新潮文庫 む-5-28 『1Q84 BOOK 1 後編』 村上春樹 著 を読む

本著は、2009年に単行本として刊行され、2012年に文庫本として刊行された。

一見関係なく進む二つの物語にだんだんと繋がりを感じさせる創りに作家の上手さを感じる。
どんどん先に向かって読んでいくリズムは作家が作り上げたものだ。
次にどう進むのかが気になって仕方がない。
(A)

2012/06/26

新潮社 新潮文庫 む-5-27 『1Q84 BOOK 1 前編』 村上春樹 著 を読む

本著は、2009年に単行本として刊行され、2012年に文庫本として刊行された。

この作家の作品を読むのは始めてである。
単行本が刊行されたときに気にはした作品なのだが、文庫本化して始めて手に取った。
なんだか不思議な作品である、この巻はまだ序章に過ぎないが期待はだんだんと盛り上がってきた。
高名な作家の力であろう、引き込まれてくる。
次の巻を早く読みたいと思う。
(A)

2012/06/24

早川書房 ハヤカワ文庫 JA1037 『言壺』神林長平 著 を読む

本著は、1994年に単行本として刊行され2000年に文庫本として刊行されたものを、2011年に再度文庫本として刊行された。

タイトルからわかるとおり言葉についての連作集である。
作家の言葉についてのこだわりは過去にも書いてきたが、18年も前からここまでこだわっていたのかと改めて驚かされる。
考えながら読むのはつらい作業だが、この作品はそれを求める。
いい作品を読むのには努力が必要だということなのだろう。
(A+)

2012/06/21

講談社 ヤンマガKC2181 『頭文字D 45』しげの秀一 著 を読む

本著は2011年から2012年に「ヤングマガジン」誌で連載されたものを2012年に単行本として刊行された。

前回のこの作品のコメントで作家と編集者を莫迦扱いしたが、また買ってしまった。
ここにも莫迦がいるのである。
50巻くらいまで続きそうだな。
(C)

2012/06/20

早川書房 ハヤカワ文庫 JA1061 『いま集合的無意識を、』神林長平 著 を読む

本著は、1996年から2011年に発表された短編を2012年に文庫本として刊行された。

昔、この作家の作品を読むのは楽しみであったが、今は闘いである、劣勢の。
作家の言葉に対するこだわりは凄まじいものがある。
作家が言葉にこだわるのを理解したのはもうずいぶんと前になるが、近年のこだわりには振り切られそうな気がしてならない。
作家は全力をあげて言葉にこだわる、それを読み解くことは心地良い勝負のはずであった。
作家のこだわりは凄まじい、全力をあげて読まなければ置いていかれてしまいそうだ。
最近の作品とは常に真剣勝負だ。
こんな緊張感のある読書は素晴らしいことだ。
(A++)

2012/06/17

ポプラ社 ポプラ文庫 み2-1 『しあわせのパン』三島有紀子 著 を読む

本著は書き下ろしで2011年に刊行された。

本著は映画「しあわせのパン」の小説バージョンであるといえる。
映画と小説では物語の舞台であるカフェ・マーニを営む“夫妻”の物語、いや謎解きがあるのかないのかが異なっている。
“夫婦”の秘密を公開するのかしないのか、それはどちらもありだと思う。
映画同様、読み終えてみてホッとする作品である。
大きな仕掛けは要らない、小さな「しあわせ」を見つめる作品である。
悲しいことがたくさんあるのだが、そんな俺にも「しあわせ」に会えるような気がする物語である。
(A+)

2012/06/07

近所の料理店に行く

近所に最近できた料理店に行った。
はっきり言ってコンセプトを間違えた可哀想な店であった。
料理店なのか飲食店なのかわからないメニュー、接客サービスすら教育されていないスタッフ。
オーナーはプロデュース企業のカモにされただけだ、もって半年ではないか。
あれだけ見事にオーナーが食い物にされた料理店は見たことがない。