sat's blog

2010/03/27

コニカミノルタプラザを訪れる

久しぶりにコニカミノルタプラザを訪れた。

コニカミノルタプラザ
〔ギャラリーA〕
FOTO PREMIO 南しずか「MINAMI+Carnival」カーニバル in トリニダート・ドバコ共和国
この作家に迷いがなかったのかカーニバルの雰囲気が良く伝わってくる。
カーニバルの華やかさは、色がきれいだからというのではなく、やはりカラーでなくては伝わってこないのだろう。
色に頼っているのではないがカラーでなければならない、こういった作品の作成手法は見習いたいものだと思う。
(A)

〔ギャラリーB〕
FOTO PREMIO 斉藤麻子「Exposures」
この作家は「地球の歴史たる地表を撮った」と言うが、ただ撮っただけだとしか思えない。
絵も面白いわけではなく、作品に何かを語らせているわけでもない。
こういった写真展はいつものことであるがどう観て良いものか迷ってしまう、いや、途方にくれてしまう。
(C)

〔ギャラリーC〕
高草操写真展「にっぽん、馬紀行」
この作家は馬が大好きなのであろうが、残念ながら作品からはそれが伝わってこなかった。
「和種馬で写真展をやってみよう」とする気持ちだけで撮り歩いたためなのではないだろうか。
馬好きであるのならもっと馬を丁寧に撮ってほしいものだと思う。
(B)

小学館 レアミクス コミックス RMC013 『忍者武芸帳 影丸伝 13』白土三平 著 を読む

本著は1961年に貸本として刊行された単行本を2010年に復刻・刊行されたものである。

本巻でも重要な登場人物が死亡する、影丸ではないから復活はありえないと思うのだが。
完結まで残り4巻であるから、ぼちぼちこの物語がどう結末を迎えて行くのかに興味がうつるが、この作品、そう簡単には終わりそうには思えない。
(A+)

小学館 レアミクス コミックス RMC012 『忍者武芸帳 影丸伝 12』白土三平 著 を読む

本著は1961年に貸本として刊行された単行本を2010年に復刻・刊行されたものである。

登場人物紹介が3巻に渡ってきたので、本編がどうなっていたのか忘れかけてしまっている。
本巻では重要な登場人物が死亡する、今の作品では考えられないと思う。
(A+)

2010/03/24

情けない!

昨日は山手線、埼京線、湘南新宿ラインのトラブルに間一髪巻き込まれずにすんだ。
今日の報道によれば、屋内用の支持材を屋外に使用したせいだという。

呆れてしまった。
テレビジョンの「絵」によれば“インシューロック”と呼ばれるポリエチレン製の結束バンドで、屋外には「黒色」のものを用いること、乳白色の屋内用のものを屋外で使用すると太陽光に含まれる紫外線で劣化し、使い物にならなくなるのはこれを常に使用しているものにとっては常識である。

たぶん、インターネットの施工業者は屋内の施工が中心であって、そんな常識を知らなかったのではないだろうか。
そうなると問題となるのは施主たるJR東日本である。
そういった施工業者をなぜ入れたのか、竣工時の検査はどうなっていたのであろうか。

JR東日本といえば鉄道会社である。
インターネットサービスも悪くはないが、鉄道事業に支障をきたすようでは落第だと言われても仕方がないだろう。

本業をおろそかにしてほしくないと思う。

2010/03/23

講談社 モーニングKC1888 『BILLY BAT 3』浦沢直樹 著 ストーリー共同制作 長崎尚志 を読む

本著は2009年から2010年に「モーニング」誌上に連載された作品をまとめて単行本としたものである。

この作品も大作品への道を歩みだしたように思えてきた。
「下山事件」をすべて描ききらないまま、戦国時代の日本に舞台を移している。
さらに様々な事件が背景として出てくることがほのめかされている。
現在のマンガ界を引っ張る作者と編集者がタッグを組んだ作品である、ただでは終わるまい。
(A+)

講談社 アフタヌーンKC644 『新装版 ヨコハマ買い出し紀行 7』芦奈野ひとし 著 を読む

本著は2001年から2002年にかけて「月刊アフタヌーン」誌上で連載されたものを単行本化し、2010年に新装版として再単行本化したものである。

本作品は不思議な作品であると思う。
とりわけ特別な盛り上がりがあるというわけではないのだが、なぜか何回でも読み返してしまうのだ。
寝る前のちょっとした時間に手にする本といえばたいていこの作品である。
この不思議な感覚、ぴたっとくる言葉が思い浮かばないのだが、心地よい気分にさせてくれるこの感覚がこの作品の肝なのだろうと思う。
(A+)

2010/03/16

徳間書店 RYU COMICS 『ゲキトウ』島本和彦 著 を読む

本著は2004年に「イブニング」誌で連載されたものを2010年に単行本として刊行したものである。

この作家の、勢いのあるというか、やり過ぎの感のある“熱血”には笑いを超えて引き込まれるものがある。
勢いだけの作品ではないのだろうかと思うのだが、その行き過ぎた“熱血”には読者を強引に引きずり込む“勢い”がある。
まぁ、世の中にこんな“熱血”の一つくらいあってもいいか。
(A-)

2010/03/10

朝日新聞社 朝日文庫 ほ-1-15 『冒険と日本人』本多勝一 著 を読む

本著は1968年に二見書房から、1972年から実業之日本社から刊行され、1986年に文庫本として刊行されたものである。

本著で作者は日本の5大冒険家を上げているが、意識的なのか無意識なのか自分自身を上げ忘れている。
本著を読んでいて、「反体制を気どる」自分自身を冒険家に属していいのかな、と思ったのだが、読み進めるうちに「冒険ごっこ」に過ぎない自分自身を発見して愕然とした。

本著は若い人、できるならばこれから社会に出る人に読んでほしい、そして考えてほしい。
人生半ばを折り返したものにとって、冒険を目指すことは理屈の上ではわかっているが、現実の問題としてしんどいのだ。
(A+)

民意の限界と政治家の品位

阿久根市長のここのところの言動に呆れている。
この市長は民主主義の何かをぜんぜんわかっていない、莫迦だ。
こんな市長を選んだ阿久根市民の意識の、政治意識の高さもおのずと知れるものだろう。
情けなくなってきた。

2010/03/02

筑摩書房 ちくま文庫 あ-10-14 『ライカ同盟』赤瀬川原平 著 を読む

本著は1982年に「オール讀物」、1991~1994年に「群像」に掲載された作品を1994年に講談社より尾辻克彦名義で発刊されたものを1999年に文庫本として刊行されたものである。

著者は既にかなり有名な“カメラ病患者”である。
そしてこの書名に惹かれて本書を購入した私も同病である。
同病とはいえ、“カメラ病”には多くの亜種がある。
“ライカ型”“カールツァイス型”などなど、数え切れない。
私は当初“アンチライカ型”かつ“カールツァイス型”であったのだが、いつも間にか“ライカ型”かつ“カールツァイス型”になってしまった、堕落であろう。
だから、著者の気持ちもわかるところはすごく良くわかるし、「それは違うだろう」という箇所も多い。
またそれが中古カメラの奥深いところでもあるのだが…。
(A)