sat's blog

2012/05/26

角川書店 Kadokawa Comics A KCA148-15 『新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画 12』GAINAX・カラー 原作 髙橋脩 漫画 を読む

本著は「月刊少年エースA」連載されたものを2012年に単行本として刊行された。

派生作品にはいい加減に飽きてきた、「貞本エヴァ」が読みたいのである。
「貞本エヴァ」に絞り込んだほうが良いかもしれない。
(B)

一迅社 ZERO-SUM COMICS 『アニメ店長 5』島本和彦 著 を読む

本著は2010年から2012年の「きゃらぴぃ」に掲載された作品に描き下ろしを加え、2012年に発刊されたものである。

前巻の感想でも書いたことなのだが、何でこの作品を買い出してしまったのだろうか、自分でもわからない。
面白くなくはないのだが、あえて買うほどのこともないような気がする。
(B)

2012/05/23

復刊ドットコム 『のらくろ放浪記』 田川水泡 著 を読む

本著は1968年から1974年に「丸」で連載された作品を1980年に単行本として発刊し、2012年に復刊したものである。

「のらくろ」は昔読んだ記憶があるのだが、軍隊への入隊から少しの間までであり戦後の作品は今回始めて読んだ。
大昔の作品であり、現代の眼から評価することは難しいのだが、軍隊時代ののらくろから読みたくなった。

秋田書店 ヤングチャンピオン・コミックス 『ヤングブラック・ジャック 1』手塚治虫 原作 田畑由秋 脚本 大熊ゆうご 漫画 を読む

本著は2011年から2012年に「ヤングチャンピオン」で連載された作品を2012年に単行本として発刊したものである。

手塚治虫氏の名作「ブラック・ジャック」の現代解釈なのであろう。
約40年を経て新しい作家たちにより新作としてよみがえる、手塚治虫氏はどう思うのだろうか。
作品は手塚治虫氏の作品の色をよく伝えているといっていいだろう。
(A)

講談社 モーニング KC2109 『BILLY BAT 9』浦沢直樹 著 ストーリー共同制作 長崎尚志 を読む

本著は2011年から2012年に「モーニング」で連載された作品を2012年に単行本として発刊したものである。

作家たちはまだまだこの物語が大きくなっていくのを止めようとはしないようだ。
この物語の「太郎冠者」であるコウモリが何なのかはまだまだ明らかにする気はないようだ。
この作品も大長編になっていくのは決定的である。
当分の間ワクワクしていけるということである。
(A+)

2012/05/21

小学館 YS COICS YSC-1612『海猿 12 出発』佐藤秀峰 著 小森陽一 原案・取材 を読む

本著はから2001年に「週刊ヤングサンデー」に掲載されたものを2001年に単行本として発刊したものである。

この作家はまだ続けられるであろうこの物語を打ち切った。
編集部の相当な抵抗があったであろう。
これだけ力のある作品をみすみす打ち切らせるようなバカはいないだろう。
しかし、作家はピリオドを打った。
もっと続きが見たいとも思うが、「海猿」はこれでいい。
「ブラック・ジャックによろしく」は舞台を大学病院に代えた「海猿」と言っていいのだから。
(A)

2012/05/20

小学館 YS COICS YSC-1611『海猿 11 灯火』佐藤秀峰 著 小森陽一 原案・取材 を読む

本著はから2001年に「週刊ヤングサンデー」に掲載されたものを2001年に単行本として発刊したものである。

この巻での航空機事故は明らかに「日航123便」の事故を下敷きにはしている。
しかし、本当はこの作家はもっと死者を出すつもりではなかったのだろうか。
作家がブログ等で発表したように編集部との軋轢は極限に達していたという。
編集部の描いた作品ではここまで緊迫感が出たであろうか。
作家の思ったとおりに描いていたら救いのない物語になったのだろうか。
評価できるのは完成した作品だけなのであるが。
(A)

2012/05/19

小学館 YS COICS YSC-1370『海猿 10 灯火』佐藤秀峰 著 小森陽一 原案・取材 を読む

本著はから2000年から2001年に「週刊ヤングサンデー」に掲載されたものを2001年に単行本として発刊したものである。

この作家の作品にふれたのは「ブラック・ジャックによろしく」からだから順番が逆である。
この巻あたりを読んでいると「ブラック・ジャックによろしく」と完全にかぶってくる。
海上保安庁はあくまでも舞台でしかない、主人公は海上保安官ではなく、先崎大輔という個人だ。
この作家のスタンスは今の「特攻の島」までぶれていない。
人の葛藤を描き続ける作家なのだ。
(A)

2012/05/18

小学館 YS COICS YSC-1369『海猿 9 名前』佐藤秀峰 著 小森陽一 原案・取材 を読む

本著はから2000年に「週刊ヤングサンデー」に掲載されたものを2000年に単行本として発刊したものである。

生死の間で仕事をする男たちを超人のように思ってしまうが、彼らも恐れ悩み苦しむ人間なのだということを作家は言いたかったのだろうか。
この作品を読むと映画にかかった費用は莫大なのだろうが嘘にしか見えなくなってきてしまうのだ。
(A)

2012/05/17

小学館 YS COICS YSC-1368『海猿 8 生存』佐藤秀峰 著 小森陽一 原案・取材 を読む

本著はから2000年に「週刊ヤングサンデー」に掲載されたものを2000年に単行本として発刊したものである。

この巻でついに作家は重要な登場人物を殺した。
作家がブログで発表した編集部との軋轢の頂点の頃の作画だろう。
あえて作家が重要な登場人物までをも殺したからこそ主人公が極限の状況に置かれた時の行動が重みを持てたのだと思う。
後の「ブラック・ジャックによろしくに」の原点がここに出来ている。
(A)

2012/05/16

小学館 YS COICS YSC-1367『海猿 7 落涙』佐藤秀峰 著 小森陽一 原案・取材 を読む

本著はから2000年に「週刊ヤングサンデー」に掲載されたものを2000年に単行本として発刊したものである。

物語はどんどんエスカレートしている、主人公は生死の間で苦闘を続ける。
取材に基づいた迫力のある作品である。
ただ、あまりにも事実に基づいた作品では読者の支持を得られないとした編集側と、より事実に即した作品を作り上げたいと思う作家の間で相当な軋轢が合ったのだという。
どちらの判断が正しいか難しいところだが、この作品の価値は素晴らしいと思う。
(A)

2012/05/15

小学館 YS COICS YSC-1366『海猿 6 爆発』佐藤秀峰 著 小森陽一 原案・取材 を読む

本著はから2000年に「週刊ヤングサンデー」に掲載されたものを2000年に単行本として発刊したものである。

連載作品というものはエスカレートしていくものらしい、この作品も例外ではない。
この作家たちは主人公を生死の境に進めていく。
それがわざとらしさを感じさせるものだと作品は失敗である。
まだここまで来てこの作品に破綻はない、力強い。
(A)

2012/05/14

映画『テルマエ・ロマエ』を観る

映画『テルマエ・ロマエ』を観た、なんともばかばかしく楽しい映画だ。
こんなコミカルな映画を日本のみならずイタリアでも公開しようというのだから楽しい。
まぁ、いいんじゃないかな。
(B+)

小学館 少年サンデーコミックスゲッサン SSC-3607 『QあんどA 6』あだち充 著 を読む

本著は2011年から2012年に「ゲッサン」誌で連載された作品を2012年に単行本として発刊したものである。

なんだか中途半端に終わったものだと思う、打ち切りなのだろうか。
それほど盛り上がるところのないのはこの作家のパターンであるが、それにしてもである。
失敗作だとしたら残念なことである。
(B)

小学館 SHONEN SUNDAY COMICS SPECIAL SSCS-3249 『アオイホノオ .8』島本和彦 著 を読む

本著は2011年から2012年に「ゲッサン」で連載された作品を2012年に単行本として発刊したものである。

ほぼ同世代の作家のたぶん自らの体験をふんだんに入れた作品は読んでいて我が事のように恥ずかしくなってくる。
真面目に描かれた作品からは青春の恥ずかしさを感じざるを得ない思い出が浮かんでくる。
「早く進行して欲しい」と思った。
(A-)

小学館 YS COICS YSC-1365 『海猿 5 約束』佐藤秀峰 著 小森陽一 原案・取材 を読む

本著は1999年から2000年に「週刊ヤングサンデー」に掲載されたものを2000年に単行本として発刊したものである。

作家たちの視線はギリギリのところを突いてくる。
この巻では警察活動と軍事活動の区切り線を突いてきた。
漫画というメディアでよくやったものだと思う。
(A)

2012/05/13

小学館 YS COICS YSC-1364 『海猿 4 仲間』佐藤秀峰 著 小森陽一 原案・取材 を読む

本著は1999年に「週刊ヤングサンデー」に掲載されたものを1999年に単行本として発刊したものである。

この巻ではいわゆる「海猿」誕生への訓練、仲間の死を描いている。
これだけ重い作品は読んでいてつらい、しかし心に響く。
ドラマ化され、映画化されるのは当然の流れというところだろう。
(A)

2012/05/12

小学館 YS COICS YSC-1363 『海猿 3 帰還』佐藤秀峰 著 小森陽一 原案・取材 を読む

本著は1999年に「週刊ヤングサンデー」に掲載されたものを1999年に単行本として発刊したものである。

現実を取材して作品にしていくと、どうしてもハッピーエンドにはできないことがある。
生死の境で闘う男たちを描くこの作品で「死」がなければウソになるだろう。
それを悲しさだけに終わらせず明日への希望に破綻なくつないでいくのが作家たちの力だ。
力ある作家たちの作品に出会えて幸いである。
(A)

2012/05/11

小学館 YS COICS YSC-1362 『海猿 2 転覆』佐藤秀峰 著 小森陽一 原案・取材 を読む

本著は1999年に「週刊ヤングサンデー」に掲載されたものを1999年に単行本として発刊したものである。

この作品を大人買いしたので、「引き込まれるように一気に読んだ」と書きたいところなのだが、内容が重過ぎてなかなか読み進めない。
原案・取材者と作家の真正面に取り組む姿勢が迫力を出しているんだなぁ。
(A)

2012/05/10

小学館 YS COICS YSC-1361 『海猿 1 漂流』佐藤秀峰 著 小森陽一 原案・取材 を読む

本著は1999年に「週刊ヤングサンデー」に掲載されたものを1999年に単行本として発刊したものである。

今更なんだが、やっと書籍でこの作品を読んだ。
実は作家のやっている「漫画 on Web」で既に読んでいるのだが、やはり書籍のほうが安心する。
確かにデジタルで読んだほうが綺麗だし汚れないのであるが、好みは紙の書籍だ。
物語は今更なんだが、事実を下敷きにしているので重くて深い。
それが成功しているからこそ、「海猿」という造語が一般名詞化してしまったのだろう。
この作家にとっての出世作であり、大成功作である。
(A)

2012/05/02

河出書房新社 『ポスト非リア充時代のための吾妻ひでお』 吾妻ひでお 著 菊地成孔 監修 を読む

本著は著者の作品の中から監修者が選択したものを集め2012年に単行本として刊行された。

前著である 『21世紀のための吾妻ひでお』 ほどは凄まじい装丁ではないが、とても売るための装丁と思えないのは同じである、いったい何を考えているんだ。
吾妻ひでおと氏いう作家を一部のアズマニア原理主義者から奪い返すためにはこんな本を買ってはいけないのだが結局は買ってしまう、日和見なのである。
(?)

2012/05/01

小学館 BIG COMICS SPECIAL BCS4427 『星を継ぐもの 03』星野之宣 著 J・P・ホーガン 原作 を読む

本著は2011年から2012年にかけて「ビッグコミック」誌で連載された作品を2012年に単行本として発刊したものである。
壮大なジェームス・P・ホーガン氏の物語を星野之宣氏がどう料理していくのかが毎巻楽しみである。
原作は何年も前に読んでワクワクしたものだが、コミカライズしてまたこれだけ楽しめるものなのだ。
ガメニアンらの造型に違和感がないわけではないが、概ね楽しい物語になっているといっていいだろう。
有能な作家が二人、贅沢な競作である。
(A+)

映画『ももへの手紙』を観る

映画『ももへの手紙』を観た。

どうしてもこのようなつくりの作品であると、スタジオ・ジブリの宮崎駿氏の作品と比較しなければならなくなる。
たぶん、この映画のスタッフも大いに意識したことだろう。
そして、宮崎作品から逃げることなく真っ向勝負をかけたところだが、一日の長は宮崎作品にある。
観客層を明確に絞れなかったことが悔やまれるところだ。
しかし、宮崎駿氏に続くスタッフが育ち出しているということなのだろう。
(A)