sat's blog

2011/10/31

小学館 BIG COMICS SPECIAL BCS4108 『LEGEND OF GIANTS 巨人たちの伝説』星野之宣 著 を読む

本著は1975,77,78年に「月刊少年ジャンプ」誌に掲載された作品を2011年に単行本として発刊されたものである。


本著を読むとこの作家は1977年にはスタイルを確立している。
1975年の作品『太陽惑星イカルス』からの変化は劇的であり、この作家に何があったのかと思う。
この作家は一貫してSFを発表してきた、残念ながらマンガにおいては主流ではないようだ。
だが、これだけワクワクさせられる作品を発表する作家も珍しい。
これだけの力量を持った作家をもっと評価できないものかと思う。
(A+)

2011/10/30

早川書房 ハヤカワ文庫 JA939 『ライトジーンの遺産』神林長平 著 を読む

本著は、1997年に単行本として刊行され、1999年と2003年に文庫本として刊行された。



この作家の作品を読み出す時はいつも混乱する。
作家の世界の異様さに目眩がするかのようだ。
しかし、この作品はその感覚が少なかった。
俺の頭の“神林長平化”が進んだのだろうか。
それとも設定が好みであったのか。
何はともあれ楽しんだ。
厚い本であるのだが、物足りなさすら感じている。
(A)

「桐生うどん」を喰らう

「桐生うどん」を喰らってきた、ひもかわだ。
いちおう知識として“ひもかわ”は知っていたが、その薄さと太さに驚いた。
ラザニアよりも薄く、太く長い。
今日は「肉ナス南蛮」で喰らったのだが、いや、旨かった。
日本の食文化は広く深い、素晴らしいものだ。
@ふる川
(AA)

2011/10/29

『GLENGRANT』を呑む

『GLENGRANT』を呑んだ。
シングルモルトのスコッチウィスキーだ。
「イタリアで一番売れているスコッチ」の謳い文句に騙された。
もし本当のことだとするとイタリアの味覚に疑問を投げかけなければいけない。
(B-)

2011/10/22

久須美酒造『純米吟醸 清泉・越淡麗』を呑む

久須美酒造『純米吟醸 清泉・越淡麗』を呑んだ。


某スーパーの酒売り場で、始めは『清泉』だと思って見過ごしていたのだが、よくよく見ると『純米吟醸 清泉・越淡麗』ではないか、即購入したのは当然である。
久須美酒造の酒は外れがない、みんな旨いのである。
こんな酒が近所のスーパーで購入できるとは奇跡である。
ありがたいのか、ありがたくないのか、難しいところである。
(AA)

映画『探偵はBARにいる』を観る

映画『探偵はBARにいる』を観た。
探偵映画は主人公である探偵がいかに魅力的に作り上げられるかで成否が決まると思う。
設定はそれほど悪くはないのだが、大泉洋氏がはまりすぎてしまって逆に違和感があるのだ。
キャラクターを作るということは非常に難しいと思う。
ストーリーも特段ひねったものではなく、ありふれていると言えばありふれたものだ。
早々に第二作の制作を決めたようだが、大丈夫なのだろうか。
大泉洋氏といえばニッカ、小雪氏といえば元サントリーのハイボールCM、ライバルメーカーの競演となったのがおかしいと言えばおかしい。
(B)

新宿ニコンサロンを訪れる

新宿ニコンサロンを訪れた。


新宿ニコンサロン

〔新宿ニコンサロン〕
『ごくろうさま:ハワイの日系二世』 BRIAN Y. SATO 写真展
きれいなモノクロームのポートレート写真展であり、プリントには写っている人の人生が見事に刻み込まれているかのようだ。
この写真展にはモノクロームという方法は最適であると思う、どうしてなんだろうか。
プリントから語りかけてくるような表情、それだけで作品としては充分なのだからであろう。
余計な情報は要らないのだ。
(A)

〔ニコンサロンbis新宿〕
『四季の詩』 第5回ニッコールクラブ城北支部写真展
こういう“写真愛好家団体”の陥る典型的な写真展になってしまったように思う。
技術的には確かに申し分ないのだが、作品が主張しているような面白い作品が1枚もないのだ。
すべての写真がどこかで観たような、教科書丸写しの写真になっている。
社会的な視線を抜きにして作品は成り立たないと思うのだが。
(B)

2011/10/19

枻出版社 枻文庫156 『灰谷さんと文洋さんのほのぼの紀行 アジアを歩く』 灰谷健次郎・石川文洋 著 を読む

本著は2007年に発刊された。

本著は灰原健次郎氏と石川文洋氏の共著であるが、その実は灰原健次郎氏の追悼の書である。
しかし、作家たちが心から楽しんでいるのが良くわかる、楽しい本になっている。
二人の作家の息のあった文章と写真のやり取りが面白い。
こういう気の会う仲間と仕事ができるということは幸福なことだ。
灰原氏への最高の追悼になったのだと思う。
(A)

2011/10/17

枻出版社 枻文庫081 『てくてくカメラ紀行』 石川文洋 著 を読む

本著は2004年に発刊された。

報道写真家 石川文洋氏が65歳を気に北海道から九州沖縄まで徒歩の旅を実行したのは知っていたが、恥ずかしいことに本著を著したことを知らずにいた。
ある書店で本著を見つけ、慌てて購入したしだいである。
本著は文庫であるが、写真集といってよいほどの写真が掲載されている。
ただ、おしいかな文庫本であるが故に小さな写真なのである。
石川文洋氏は文章も簡潔でわかりやすい。
本著を読んでいると俺も日本中をてくてく歩きたくなってきた。
そんな気にさせる作品である。
(A)

2011/10/16

『THE GLENLIVET 18 YEARS OF AGE』を呑む

『THE GLENLIVET 18 YEARS OF AGE』を呑んだ。

『THE GLENLIVET 12 YEARS OF AGE』のおまけのミニチュア瓶なのでたったの50mlだけだったがなかなか旨いスコッチだった。
しかし、そう簡単に買える金額でないのが悩みの種である。
(A)

2011/10/14

映画『猿の惑星 創世記』を観る

映画『猿の惑星 創世記』を観た。

なかなかCGの使い方は自然でよくなっているのだが、「センス オブ ワンダー」を感じられなかったのが残念である。
この作品はあくまでも『猿の惑星』シリーズと別物であると考えたほうがいい。
『猿の惑星』のラストシーンを越えるものがない限り『猿の惑星』を名乗らぬほうがいいだろう。
(A-)

2011/10/13

早川書房 ハヤカワ文庫 JA539 『我語りて世界あり』神林長平 著 を読む

本著は、1990年に単行本として刊行され、2010年に文庫本として刊行された。


この作家は言葉の持つ力に関心が高い。
言葉をモチーフにした作品は本作品以外にもいくつもものにしている。
作品の舞台設定はなかなか凝っているため、作品にのめり込んでいくのには読解力も必要になる。
読者を選ぶ作家なのかもしれない。
導入部では世界観がなかなかわからず苦戦したが、世界観がわかればどんどん読み進める。
もっと読んでいたい作品になった。
結末が比較的あっさり終わってしまったのが不満と言えば不満ではある。
(A-)

2011/10/12

映画『無言館 -戦没画学生慰霊美術館-』を観る

映画『無言館 -戦没画学生慰霊美術館-』を観た。

勉強不足で「無言館」という美術館の存在を知らなかった。
当然、この映画の存在も知らなかったのだが、知人に誘われて観に行ったのだ。
題名から“反戦映画”だろうなと思っていたのだが、狭い意味での“反戦映画”ではないのが収穫であった。
「戦没者」という言葉は一般名詞であり、個人が出てこない。
この美術館は「戦没者」というひとくくりの言葉ではなく、「故人個人」に光を当てているから重みがある。
この作品は「無言館」をドキュメンタリーという手法で淡々と描き出しているため、「故人個人」の姿がよく伝わってくる。
天命を全うしておれば著名な作家となった戦没者も数多くいたと思う。
60余年前の過ちは現在の日本に大きな損害を与えてもいるのだ。
過ぎ去った過去は元に戻すことができない、俺たちにできるのは未来への道を誤らせないことだと思う。
(A)

2011/10/08

第42回『元陽展』を観る

第42回『元陽展』を観た。
絵画は写真よりも自由に作品を描くものだという先入観があったのだが、どうやら現実はそうではないようだ。
会場にある作品は旧態依然とした作品が並ぶ、写真を模写したものとしか思えないものも多い。
ときおりきらめく作品に出会うとほっとするが、残念ながらごく一部だ。
受賞作品にも「なぜこれが」と思うものが多いが、きらめく作品が何らかの賞を受賞しているのがせめてもの救いだった。
(B+)

2011/10/07

角川書店 Kadokawa Comics A KCA113-4 『トニーたけざきのエヴァンゲリオン』GAINAX・カラー 原作 トニーたけざき 漫画 を読む

本著は2007年に「エヴァ・エース」、2007年、2009年に「月刊少年エースA」、2009年から2011年に「ヤングエース」に連載されたものを2011年に単行本として刊行された。

もう“派生エヴァ”には呆れかえるしかない。
まぁ、本著はまだ面白いから許すが…。
(B+)

角川書店 Kadokawa Comics A KCA148-14 『新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画 12』GAINAX・カラー 原作 髙橋脩 漫画 を読む

本著は2010年から2011年にかけて「月刊少年エースA」連載されたものを2011年に単行本として刊行された。 「エヴァンゲリオン」は派生作品が多すぎる。 “貞本エヴァ”が少しも進まないから派生作品が蔓延るのか、派生作品を売りたいがために“貞本エヴァ”を終結させないのか。 いい加減飽きてきたゾ。 (B)

2011/10/05

小学館 BIG COMICS SPECIAL BCS4107 『スターダストメモリーズ』星野之宣 著 を読む

本著は1992年から1994年にかけて「グリフォン」誌、1989年に「SFアドベンチャー」誌、1984年から1987年にかけて「月刊ウィングス」誌、1987年に「SFマガジン」誌、1987年に「月刊アニメージュ」誌、1978年に「月刊少年ジャンプ」誌に掲載された作品を2011年に単行本として発刊されたものである。

本著にはこの作家の16年に亘る作品が集められている、しかしほとんど絵柄はぶれることなく完成されている。
どんな大作家でも時間の流れと共に絵柄が変わるものなのだが、この作家の画力は特別である。
もちろん絵柄だけではない、ストーリーも楽しめるものばかりである。
この作家はSFがとても好きなんだろうと思う、好きでなければ描き続けることはできないだろう。
(A)

2011/10/01

冷蔵室で眠る銘酒

今、我が家の冷蔵庫にはとある銘酒が眠っている。
今まで呑んできた中で一番の酒である。
さてと、いつ呑むことにしようか、愉快で悩み多き問題である。

『THE GLENLIVET 12 YEARS OF AGE』を呑む

『THE GLENLIVET 12 YEARS OF AGE』を呑んだ。
シングルモルト・スコッチウィスキーをぼちぼち呑み始めているのだが、本当の旨さがまだまだわからない。
これも旨い酒なのだが、他のスコッチとどう違うのだか。
じっくり、ゆっくりと呑んでいこうと思う。
(A)

麒麟麦酒『秋味』を呑む

麒麟麦酒『秋味』を呑んだ。
秋だけの限定醸造なんだそうだ。
麒麟麦酒『ブラウマイスター』ともども好きな酒だけに通年で呑みたいビールだ。
このビールが店頭に並ぶと「秋だなぁ」と思う。
(A)

映画『はやぶさ/HAYABUSA』を観る

映画『はやぶさ/HAYABUSA』を観た。

「はやぶさプロジェクト」はまだ「はやぶさ」と命名される以前の「MUSES-C」の時代から知っていたので感慨深いものがある。
いや、友人がこのプロジェクトに参加していたことが自分のことのように嬉しいのだ。
作品はドキュメンタリーと間違うばかりにリアルにできているが、人間ドラマだという視線も忘れてはいなかった。
充分鑑賞に耐える作品になっていた。
友人の名がタイトルバックに流れたのを見た時、感激で涙腺が緩んでしまったようだ。
(A)