sat's blog

2010/06/30

小学館 BIG COMICS SPECIAL BCS3245 『20世紀少年の脇役 ウジコウジオ作品集』浦沢直樹×ウジコウジオ 著 を読む

本著は2009年に「週刊ビッグコミックスピリッツ」に連載された作品を2010年に単行本として刊行したものである。

本作品は「20世紀少年」「21世紀少年」の派生作品であり、“ウジコウジオ”はその作品中の登場人物である。
となれば、本作品の著作者は浦沢直樹氏かと思うのだが、絵を見ると氏の絵ではないようだ。
するとスタジオナッツのスタッフの作品なのであろうか。
それほど下手な絵ではないと思う、好きではないのだが。
まぁ、こんな派生作品もありなのだろうか。
(B+)

小学館 BIG COMICS BC3188 『鉄腕バーディEVOLUTION 5』ゆうきまさみ 著 を読む

本著は2010年に「週刊ビッグコミックスピリッツ」に連載された作品を2010年に単行本として刊行したものである。

物語がますます拡がっていって面白いのであるが、この巻では主人公が出てこない。
ストーリーには破綻がないから別に問題はないのだが、ここまで物語を拡げてしまって作者はどう展開していくつもりなのだろうか。
出版不況により突然掲載誌が休刊になって連載が途切れてしまうこともままある。
この作品がそうならないことを祈る。
(A)

2010/06/26

小学館 BIG COMICS SPECIAL BCS1667 『宗像教授伝奇考 2』星野之宣 著 を読む

本著は1996年に「コミックトム」誌で連載された作品を2008年に単行本として再刊したものである。

先の第1巻の感想にも書いたのだけれど、とてもすばらしい作品である。
現実の考古学、民俗学と勘違いしてしまいそうである。
それだけリアリティがある。
油断していると一気に全館そろえてしまいそうな気がする。
気をつけようと思うが、どこまで耐えられるか自信がない。
(A+)

小学館 BIG COMICS SPECIAL BCS1666 『宗像教授伝奇考 1』星野之宣 著 を読む

本著は1990年に「コミックバーガー」、1995年に「コミックトム」誌で連載された作品を2007年に単行本として再刊したものである。

いや、本書を読んで驚いた。
多かれ少なかれ連載の最初と少し経ってからは絵柄は変わるしストーリーも変わってくるものなのであるが、この作者のこの作品、少しもブレがないのだ。
この作者、只者ではない。
この作者の作品になかなか近づかなかったのはいろいろな理由があるのだけれど、本巻を読んで後悔に変わった。
すばらしい作品ではないだろうか。
あっという間に引き込まれていきそうである。
(A+)

2010/06/24

角川書店 Kadokawa Comics A KCA148-10 『新世紀エヴァンゲリオン碇シンジ探偵日記 01』GAINAX・カラー 原作 吉村工 漫画 を読む

本著は2010年に「ASUKA」に連載されたものを2010年に単行本として刊行したものである。

こんな著書を「エヴァンゲリオン」という固有名詞が付いているだけで買った俺が悪いのだが、「はっきり言って最悪だ」(本著P.26より)。
いい加減こんなあくどい商売は止めたほうがいいと思う。
(C)

2010/06/21

社民党の行く先は

最近の社民党の姿を見て、「反省がないのか」と疑問を感じ得ない。
「与党から離脱したから野党だ」と言うかのように民主党を批判しているが、少し前までは連立を組んでいたことを国民は忘れていない。
社民党に求められているのは真摯な自己批判ではないのだろうか。
絶滅への道をただひたすら進んでいるかのように見えて仕方がないのだ。

2010/06/14

MUSES-C

MUSES-C(はやぶさ)が無事地球に帰還し、回収カプセルが無事回収されたという。
これはすばらしいことである。
全段固体ロケット(巨大ロケット花火!)を用い、イオンエンジン+地球スイングバイ、小惑星1998 SF36(イトカワ)への着陸、多くのトラブルの中での地球への帰還、どれをとってもすばらしいと思う。
関係者の努力に拍手を贈りたいと思う。

2010/06/11

小学館 SHONEN SUNDAY COMICS SPECIAL SSCS-2389 『アオイホノオ .4』島本和彦 著 を読む

本著は2009年から2010年に「ゲッサン」に連載された作品を2010年に単行本として発刊されたものである。

己の青春時代、根拠はないが大きな夢のあった時代をオトナになってから描くという事はなかなか難しいのではないか。
この作家がフィクションだと大きな活字で語っているということは、かなりの部分が「事実である」ということだと思う。
この作家の「勢い」をあえて封印し少し暗く落ち着いたこの作品は、この作家が一皮向けたのではないだろうかと思う。
俺がこの作家と世代的に近いこともあるのだろう、時に胸を打つ。
この作品は週刊誌連載でなければ書くことができなかったであろうことは良くわかるのだが、5巻をすぐにでも読みたいと思うほど引き込まれている。
(A+)

徳間書店 RYU COMICS 『青空にとおく酒浸り 3』安永航一郎 著 を読む

本著は2008年から2009年までに「月刊COMICリュウ」に掲載された作品を2010年に単行本として刊行したものである。

この作品、あいかわらずの“下品”な作品であるが、1巻、2巻、3巻と進んでくるに従い、微妙に“下品”の質が変化しているように思えてならない。
1巻の“勢いのある下品”、2巻の“低迷する下品”ときて、3巻は“迷える下品”と言うところか。
俺の好みでいけば1巻>3巻>2巻となる。
2巻のときにも書いたが、この作家の本領は、“勢いのある上品な下品”だと思う。
4巻に期待する。
(A-)

2010/06/10

講談社 BLUE BACKS B1029 『カオスの素顔』ニーナ・ホール 編 宮崎忠 訳 を読む

本著は1994年に単行本として発刊された。

「カオス」という言葉は良く聞くため知ったつもりになっていたのだが、改めて説明しようとしてもできないことに気が付き、本著を読む気になった。
改めて読んでみると自分がカオスを少しも理解していないことに愕然とした。
全18章、19名の著者が様々な分野でのカオスを比較的わかりやすく解説している。
カオスの入門書としては良書である。
(A)

2010/06/09

小学館 YS COMICS 『太郎 1~24』細野不二彦 著 を読む

本著は1992年から1999年に「週刊ヤングサンデー」に連載された作品を1993年から1999年に単行本として発刊されたものである。

俺は昔から好きな作家の作品はすべて読まずにはすまないたちなのであるが、なぜかこの作品はこの作家の例外となっていた。
どちらかというとこの作家の初期の作品が好きなのであるが、この作品の前後からこの作家が主な対象読者を青年層に上げてきたことに違和感を感じたからかもしれない。

この作品はボクシングを描いてはいるが、スポーツ漫画ではない。
あくまでも人間「太郎」の成長物語なのである。

今回、ネット・オークションで全巻大人買いし一気に読んだのだが、24巻一気に読みきってしまった。
約15年前に違和感を感じた作品だが、やっと俺がこの作品を理解できるまでになったのであろうか。
この作家の他の青年向けの作品のようなひねりは少ない、まっすぐな作品である。
(A-)

2010/06/05

第35回『視点』展を観る

第35回『視点』展を観に行った。
『視点』展は最近の写真展では珍しくなった世の中に目を向けた写真展だと言われていた。
しかし、今回の『視点』を観て、欲求不満になってしまった。
写真は記録の芸術であるから、時には数十年前の作品が入選することもあってもいいとは思う、しかし、入賞するというのはいかがなものだろう。
入賞・入選した作家たちに現在の問題に目を向ける気があるのだろうかと問いたくなった。
現在の問題・怒りを記録する姿勢がないがために、近年の写真はつまらなくなってきてしまっているのではないだろうか。
技術的にはすばらしくても「私写真」は観たいとは思わない。
現在の怒りがオーラとして発せられているような作品が観たかったと思う。
(B)

2010/06/03

徳間書店 RYU COMICS 『無謀キャプテン 2』島本和彦 著 を読む

本著は2010年に発刊された。

この作家は何でこの作品を1巻で終わらせなかったのだろうか。
1巻と2巻では話の内容がまるで違っているのだ。
無理して続けてしまったとしか言いようがない。
(B-)

徳間書店 RYU COMICS 『無謀キャプテン 1』島本和彦 著 を読む

本著は2010年に発刊された。

この作家の作品は言ってしまえば“勢い”だけである、と前にも書いた。
その考えは変わらないのだが、作品によって“勢い”に違いが出てくる。
この作品はちょっと“勢い”が足りないような気がする、物足りないのである。
もっと奔放に“勢い”よくやって欲しい、と思う。
(B)

徳間書店 RYU COMICS 『青空にとおく酒浸り 2』安永航一郎 著 を読む

本著は2007年から2008年までに「月刊COMICリュウ」に掲載された作品を2010年に単行本として刊行したものである。

この作品は相変わらず“下品”である、とてつもなく“下品”である。
しかし、なんだか第1巻と比べると“下品力”が落ちているような気がする。
この作家は“下品”が命である。
もっと上品な“下品”を目指して欲しいものだと思う。
(B)

2010/06/02

鳩山政権の崩壊

鳩山総理大臣が退陣を表明した。
賞味期間は思ったより永かったと思う。
総選挙のときのマニフェストを次々と破っていったのであるから当然のことではあるが。

自民・公明政権は嫌、民主・国民・社民政権にもガッカリした国民はどこに行けばいいのだろうか。
これがここ十年来、マスコミや財界を中心に作り上げられてきた「二大政党制」の行き着いた果てなのである。